井上日奈季の日記

基本的には世界に何かを発信する用では無く、どこからでも確認可能な個人用のメモと言う扱いです。

ハイレゾに対する誤解

ハイレゾが音の良さに影響しないと言う人が居ますが、影響しないと言う訳ではありません。

規格がハイレゾであっても記録された音源に相応の情報が無い場合には意味が無い事はあります。

解りやすい例で言えば旧放送規格で記録された昔の番組をBS4Kで放送したからと言って、リマスター無しなら旧規格品質でしかありません。

複数の音源の合成波形として完成した成果物である場合、非正弦波の合成波形と言うだけでなく、マイクと音源の距離によってマイクまで音が到達する時間差、音の大きさの違いと言う情報が、位置情報として音源に内包されます。

スピーカーの場合、可聴帯域以上の再生は必要が無いと言うのは、音源が1つであればその通りなのですが、20kHzの正弦波が出せますと言うだけでは記録された音源の合成波形への振動板の追従精度が不十分な場合が多々あり、音源の情報を表現(再現)しきれていない事があります。

このような場合、非ハイレゾ音源であってもスーパーツィーターの追加によって非正弦波で複数音源の合成波形と言う複雑な波形への再現精度の向上で再生音の情報量が増える事があります。

逆に波形の再現精度の高いスピーカーであっても、音源が個別収録(特にボーカルにありがち)でミキサーで音源の定位を左右振り分けて、エフェクト掛けて、音量差が無いようにコンプレッション掛けて、みたいな音源には、そもそも内包されるべき情報が最初から欠落しているのでハイレゾである意味は少ないです。

再現する情報量が増えると一気に実在感が増す現象の具体例としては、8Kのねぶた祭りの映像がありますよね。

平面のモニターを見ているのに立体的な実像を見ているような錯覚をしてしまうアレと同様の事が音でも稀におきます。